熱帯果樹への思い
筆者がカリフォルニア州立ポリテクニック大学パモナ校でアボカド栽培を学んで帰国した1981年当時、我が国へのアボカドの輸入量はごくわずかでした。都会のスーパーで販売されてはいましたが、店飾りのようなもので、リピーターはほとんどみられませんでした。ところが2013年度の輸入量は6万トンを超え、輸入金額も160億円を超えました。
アボカドが日本の消費者に受け入れられてきたことは喜ばしい限りですが、ハスという輸入アボカドの味しか知らない消費者は可哀そう。世界には1000を超える品種があるといわれています。ハワイには日系移民たちが選抜した、日本人の好みに合った風味のアボカド品種が沢山有ります。これからの日本の消費者が、様々な用途に合った品種を購入できるようにしてゆくことが、さらなる消費拡大には重要です。
マンゴーはアーウィン、アボカドはハスしか知らない日本の消費者は、もっともっと品種に目を向けるべきです。消費者の声にこたえるべく、生産者も目を覚まさねばなりません。消費者の要望を掘り起こし、生産現場に応えさせる。日本熱帯果樹協会もそんな活動ができれば面白いだろうな。
日本熱帯果樹協会代表理事メッセージより引用